コンサの奴隷

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ハイチ戦で勝っていてもW杯組合せ抽選への影響はほとんどなかった!

親善試合の結果はどう影響するのか

サッカー日本代表が10月10日に行われたハイチ戦で引き分けたことによって、FIFAランキングの上昇の機会を逃し、ワールドカップロシア大会の組合せ抽選で不利な立場になる、との報道を目にしましたが、果たして本当なのでしょうか?

まず、ワールドカップロシア大会の組合せ抽選についてですが、2017年10月16日発表のFIFAランキングの順に出場する全32チームを8チームづつ第1~4ポッドに振り分け、そこから1チームずつ、4チームで一組のAからHまでのグループに分けられます(ただし開催国ロシアはポッド1でシード扱い)。

まだ大陸間プレーオフとアフリカ予選が終わっていないので、確実ではありませんが、44位の日本はランキング下位のチームが集まるポッド4に振り分けられることが濃厚です。

そうするとポッド4の国とはグループリーグで同組にならないので、格下との対戦がなくなるという解釈もできます。

 

FIFAランキング下位チームの出場について

現時点(2017年10月20日)で、ワールドカップ出場が決まっているチームで日本よりランキングの低いチームは49位のパナマ、62位の韓国、63位のサウジアラビアの3か国です。

11月の大陸間プレーオフや、アフリカ予選でワールドカップ出場可能性のあるチームでは以下の通りです。

 

・オーストラリア(43位)とホンジュラス(69位)の勝者

・ペルー(10位)とニュージーランド(122位)の勝者

・スイス(11位)と北アイルランド(23位)の勝者

・イタリア(15位)とスウェーデン(25位)の勝者

クロアチア(18位)とギリシャ(47位)の勝者

デンマーク(19位)とアイルランド(26位)の勝者

チュニジア(28位)とコンゴ民主共和国(35位)のどちらか

・モロッコ(48位)とコートジボワール(61位)のどちらか

セネガル(28位)、南アフリカ(74位)、ブルキナファソ(55位)、カーボベルデ(64位)のいずれか

 

このうち、下線を引いた部分はどちらのチームが勝ち抜いても日本よりランキングが下位です。

現時点で、日本よりランキング下位のチームは最低4チーム出場することが確定しているといえます。

日本が、ポッド3に入る条件はホンジュラスニュージーランドギリシャプレーオフを勝ち抜き、アフリカ最終予選グループDでセネガル以外のチームが勝ち抜いたときだけとなります。

可能性はゼロではありませんが、現実的にはこの条件を満たすのは厳しいと言わざるをえません。

 

ハイチに勝っていたらランキングはどうなったか

ではハイチに勝っていたら日本のFIFAランキングはどこまで上がっていたのでしょうか。

ランキング決定の仕組みを下記サイトで確認して計算してみることにしました。

FIFAランキング - Wikipedia

 

国際試合を行って獲得できる「ランキングポイント」は以下の公式で求められます。

 

(A) 勝ち点× (B)試合の重要度 × (C)対戦国間の強さ × (D)大陸連盟間の強さ × 100

 

下記サイトで日本の最新試合で獲得したランキングポイントが確認できます。

The FIFA/Coca-Cola World Ranking - Associations - Japan - Men's - FIFA.com

今回のハイチ戦では129.2ポイント獲得しています。

(A)の勝ち点は引き分けだと勝ち点1、勝っていれば勝ち点3となります。

上の公式の(B)~(D)は試合の結果に関係ないため、もしハイチに勝っていたら3倍の387.6ポイントを獲得できていました。

今よりもランキングポイントが258.4ポイント多く獲得できたことになります。

ただし、ランキングに反映されるポイントは直近1年間に獲得したポイントを試合数で割った数値となります。

直近1年間では10試合消化しているので、勝っていても25.84ポイント上乗せできたに過ぎません。

下の画像は10月16日時点のFIFAランキング表ですが、25.84ポイント加算しても40位のボスニア・ヘルツェゴビナに届かず、41位になっていた計算です。

 

f:id:sultanofnopporo:20171020004126p:plain

(出典:http://www.fifa.com/fifa-world-ranking/ranking-table/men/index.html

※赤枠はワールドカップ出場国とプレーオフ進出国です。

※緑枠は直近1年間のランキングポイントを試合数で割った数値です。

 

ワールドカップ出場が決まっている国ではナイジェリア、プレーオフで出場可能性のある国ではオーストラリアを抜くにとどまっています。

 

余談ですが10月に親善試合を行わなかったらランキングはどうなったか計算してみたら、35位まで上昇していたことがわかりました。

ワールドカップ予選などの公式戦以外はランキングポイントの「(B)試合の重要度」が低くなるため、必然的に獲得できるランキングポイントが少なくなります。

順位を決める際の計算では獲得したランキングポイントの合計を、親善試合もワールドカップ予選も関係なく試合数で割るため、予選で勝ち点を積み上げていた日本は親善試合をやらないほうがランキングが上がってしまうのです。

 

ハイチに勝っていてもポッド振り分けにあまり影響しない

さて、ハイチに勝って日本のFIFAランキングが41位になっていたとして、ポッド3に入る可能性はどう変化したでしょうか。

出場決定国のナイジェリア、プレーオフを戦うオーストラリアを抜くことで、日本よりランキング下位のチームは6か国確定していたことになります(オーストラリアのプレーオフの対戦相手ホンジュラスは日本よりランキング下位のため)。

 

この場合、ポッド3に入るには以下の3つの条件のうち2つを満たす必要があります。

・欧州プレーオフギリシャクロアチアに勝つ

・大陸間プレーオフニュージーランドがペルーに勝つ

・アフリカ予選グループDでセネガルが残り2試合で南アフリカに2敗する、もしくは1分1敗で、ブルキナファソカーボベルデでどちらかが勝利してセネガルの得失点差を上回る

 

実現するのは客観的にみても非常に厳しい条件だと思います。

11月になってみないとわかりませんが、やはりハイチに勝っていてもポッド4に入っていたのではないでしょうか。

 

ポッド3の出場国にも勝てる可能性は十分ある

ところで、プレーオフやアフリカ予選で順当にランキング上位国が勝ち抜いた場合のポッド分けはどのようになるのでしょうか。

シミュレーションしてみたら以下の表のようになりました。

f:id:sultanofnopporo:20171020012216p:plain

アジア連盟所属の国(オレンジ色)とは同グループにはならないので、ポッド3のイランとはグループリーグで対戦することはありません。

意外とポッド3は過去に勝ったことのある欧州中堅国や北アフリカの国が多いので、対戦相手としては悪くないように感じます。

仮に日本がポッド3に滑り込んだとしても、ポッド4の対戦相手に簡単に勝てるとも限りません。

初出場のパナマならラッキーだったでしょうが、コートジボワールと対戦する可能性もあったでしょう。

ギリシャプレーオフを勝ち抜いたらポッド4に入ると可能性が高いですが、前回大会の苦い記憶があります。

一概にポッド3に入っていた方が有利とも言えないと思います。

それよりもポッド1、2の対戦相手がどこの国になるかが、グループリーグ突破のカギとなりそうです。

ポッド1ならロシア、ポーランド、ポッド2ならペルーあたりが理想的です。
11月に出場国が決定し、12月1日に組合せ抽選会が予定されていますが、日本代表はどんなグループに入るのか非常に楽しみです。

 

ここまで調べてみて、メディアで報道される内容は信用できないものが相当数あると感じました。

「ハイチ戦での謎采配でワールドカップの組合せに不利になった」という類の記事は、これまでも数多くあったハリルホジッチ監督批判のための的外れな批判記事と同じ匂いがします。

そもそもFIFAランキングのことだけ考えるのであれば親善試合をしないのが最善の選択です。

こうした悪質な記事に騙されないためにも、情報収集能力を高めておきたいものです。